実録!スタッフフォローにまつわる熱き人間ドラマ
「スタッフフォローとは」をつづった前回の記事は、こちらから↓
あなたの悩み、私たちが寄り添います!スタッフフォローについて語ります
こちらを読むと、本記事をより楽しんでいただけます。
仕事に悩みはつきもの。不平不満やストレスを、きちんと消化できていますか?
スタッフファーストでは、スタッフさんのフォローを重視しています。私たちの役目は、派遣スタッフさんがイキイキと働けるよう、全身全霊でサポートすること。小手先の技術にとらわれず、心が通じ合える丁寧なコミュニケーションを心がけます。
そうしたフォローを専任で担うスタッフコーディネーター(SC)が、日々スタッフさんとどんなやり取りを交わしているのか。非常に気になりますよね。
そこで、あるSCの実体験を取材してきました。
本記事では、3つのエピソードをお送りします。
自らアクションを起こし、スタッフとの信頼関係を築いた例
私のフォロー原体験をお話しします。新米時代、はじめてユニット派遣に携わったときのことです。
当時の私は、ユニット派遣がどういうものか理解できていませんでした。その中で、コールセンターを毎日稼働させるために、シフトを埋めるわけです。
もう、わからないことだらけですよね(笑)。直観的に、「自分ひとりでは回せない」と悟りまして、現場でオペレーターさんを束ねるSVさんとの関係を深めようと思いました。
毎日、SVさんとの電話やメールを欠かしませんでした。私のスタンスを次第にSVさんも感じ取り、協力的に動いてくださったのです。嬉しかったですね。
ところが、SVさんは、当社に不満を持っていました。というのも、当社がそのSVさんから交通費の件で相談を受けていたものの、問題を解決させないまま入職させてしまったのです。
一連の経緯を知らなかった私は、SVさんに「そういえば、交通費の件はどうなりましたか」と聞かれ、テンプレートの回答をしたのです。当然、「いや、そうじゃないでしょ」となりますよね。
私は電話で事情をうかがい、翌日すぐに上長にかけ合いました。解決するには自分が動くしかない。力になりたい一心で必死でしたね。
スタッフに親身に寄り添い、勇気づけた例
ある20代女性の話です。
あるときから、彼女の欠勤が続いていたので心配していたのです。そんな中、クライアントからも様子を確認してほしいと依頼を受けて、面談を行いました。
彼女に欠勤の理由を尋ねました。すると、「体が弱く休むことがあり、休みが続けば続くほど復帰したときに何か言われてしまうのが怖くて、戻りづらくなってしまった」とのこと。さらに話を深掘りしていくと、職場内に自分のパーソナルスペースに必要以上に入り込んでくる人がいて、ストレスになっているようでした。
彼女は、ずっと「ごめんなさい」と謝り続けていました。「自分が悪い」と、負のスパイラルに陥っていたのでしょうね。
そんな彼女に向けて、私は「あなたのせいだけじゃない。原因は現場環境にもある。どうか、自分を責めないで」と言葉を投げかけたのです。そうしたら、彼女はボロボロ泣き出してしまって…。きっと、いろいろと言い出せず一人で苦しんでいたのだなと。
その後、彼女は職場に復帰してくれました。就業中は、こちらから「最近どうですか?」と聞くなどフォローは欠かさず、しっかり契約満了まで頑張ってくれました。
研修初日にギブアップ宣言?丁寧なヒアリングが本音を引き出した例
ある20代男性スタッフの話をしましょう。
「すみません、もう辞めさせてください」
こんなことを研修初日の夜に電話で言ってきたスタッフさんで、思い出深いです(笑)。
彼に事情を聴くと、覚える要素が多すぎて、自分がやっていけるのかが不安とのことでした。初日からすべてを覚えるのは無理じゃないですか?だから、「研修期間の中で覚えていけば良いですから、焦らず頑張りましょう」と励ましたのです。それで、彼も気持ちを入れ替えて、その職場を契約満了まで頑張ってくれました。
次の職場も、私の担当先でした。働き始めは「今日は○○件取れましたよ!」と報告してくれて、順調な様子がうかがえて安心していたのです。
ところが、しばらくしてこんな連絡がきました。
「人の多い新宿に行くのがめんどうになった」
おかしいですよね(笑)。勤務地は最初からわかっていたことです。だから私は、彼の本心が別の理由にあるとにらみ、それを引き出すべく、話を聞きました。彼曰く、「自分には夢がある。だけど、仕事が大変だから、夢を追いかけることと両立できない」とのことでした。
正直、私はそれを聞いたとき、なんて言葉をかけていいのかわからなかったです。夢を応援するべきか、仕事を優先するようアドバイスするべきか。たくさん話を聞いて、ずいぶん一緒に悩みましたね。
最終的に彼は、「仕事がようやく軌道に乗ってきたので、もう少し頑張りたい」と、仕事を継続することに。もしかしたら、私と話していく中で彼自身のモヤモヤが解消されたのかなと思っています。
どのスタッフさんにもお伝えしたいのは、本音を打ち明けてほしいということです。そのために、私たちがいるのですから。
でも、誰にだって本音を言えるわけではないですよね。「この人にだったら」。そう思っていただけるよう、日頃から信頼関係の構築に努めています。
彼とは、そういう絆をつくれたのかもしれません。