実録!スタッフフォローにまつわる熱き人間ドラマV
派遣スタッフさんのフォローに力を入れている当社がお送りする、「実録!スタッフフォローにまつわる熱き人間ドラマ」シリーズ。スタッフフォローにまつわる実話を、サポートに携わった社員目線で紹介していきます。
本当に「No」なのか
ある女性スタッフさんと、こんなやりとりをしました。
「SVさんになりませんか?」
「やりたくないです」
「そうですか。差し支えなければ、理由をうかがえますか?」
「残業が増えそう」
「残業の件、掛け合ってみましょうか?」
「家庭の事情もあるので…」
「なるほど。では、今回は辞退で伝えておきますね」
「あ、でも、少し気になっていることもあって。時給上がります?」
「上がりますよ!」
「…」
「…」
「え?」
「え?」
彼女、SVになるかどうか悩んでいると思ったんです。とは言え、やりたくない理由の1つ、家庭の事情はプライベートな部分。易々とは踏み込めません。微妙な駆け引きがしばらく続きました。
立場が変われば、人も変わる
やりたくない方に無理強いはしません。ただ彼女の場合、背中を押してみようと考えたんです。思慮の末、逆にやってみたい理由から探ってみました。
「逆に、やってみたい理由があればうかがえますか?」
「今後のキャリアに生かせるかなと」
「きっと役立ちますよ」
「本当ですか?」
「ええ、SVは多くのオペレーターさんを管理する立場で、コミュニケーション力やマネジメント力が養われます。それらは今後、他のコールセンターのみならず、他の職種に転職なさる際、ご自身の強みになるかと思います」
「なるほど。確かにそうですね!」
「就業先から高い評価を得ているからこそ、〇〇さんに今回の話がきています。誰にでもできるわけではありません。チャレンジしてみませんか?」
「…やってみます!」
残業などの懸念点を解消し、彼女はSVに就任しました。それから、彼女は急に人が変わったように明るくなったんです。
「人と話すのが苦手だったけど、今はそうも言っていられない。おかげさまで楽しくできています」
笑顔の彼女を見て、私は強く実感しました。環境が変われば、人も変わると──。